花粉症と歯痛
花粉症の時期になると「上の奥歯が痛い」という訴えで来院される方が増えます。
もちろん虫歯や歯周病が原因であることが多いのですが、稀に、虫歯もなくきれいな
歯の方でもそのような症状が出ることがあります。
このような時には、鼻水が出ていないか、走ったりするとほほ骨あたりに痛みが出ないか
などの問診をしてレントゲンを撮ります。
そうすると、上顎洞(副鼻腔ともいいます)と呼ばれるあたりに炎症像が認められることが
よくあります。
上顎洞とは鼻からほほ骨あたりにある骨に囲まれた空洞の部分で、粘膜に覆われています。
鼻で吸った空気はここで加湿、温度を調整されて気道の方に向かうのですが、
空気中の細菌で感染をおこしたりすると鼻水が出てきます。
また、花粉症で鼻水が出てくるのもこれと同じ場所です。
いわゆる蓄膿症(上顎洞炎、副鼻腔炎ともいいます)や、花粉症がひどい時には
ここに炎症がおこるので痛みが出ることがあります。
ちょうど上の歯の奥歯の根っこの先端あたりが、上顎洞に近い位置にあるため、
上顎洞の炎症による痛みを「歯が痛い」と勘違いしてしまうことがあるのです。
このような場合は、歯を削ったりするような治療は必要ありません。
鼻水が多量に出る時や、もともと慢性の鼻炎などがある場合には
治療の際に一言、担当の先生にそのような症状があることを伝えておいたほうが
よいと思います。